ガナッシュのお勉強
チョコレート専門店「キャギ・ド・レーヴ (Cagi de reves)さんによるオレンジリキュール「グランマルニエ」について学ぶイベントの際に、「ガナッシュ」についてもレシピと共にガナッシュの美味しい作り方を教えていただいたのでレポートしたいと思います。
ガナッシュとは、チョコレートを生クリームやバター、牛乳、洋酒などと混ぜ合わせてつくるチョコレートクリームのことでして、冷やして固めると「生チョコレート」や「トリュフ」の中身になります。
また、マカロンやサブレのフィリングとしてしたり、ボンボンショコラの中身になるので製菓においては非常に重要なパーツです。
基本のガナッシュのレシピ by Cagi de reves
〈ガナッシュの材料〉
・動物性生クリーム(35パーセント~40%)***490g
・転化糖***40g
・クーベルチュールチョコレート(カカオ分70%)※タブレットもしくは刻んだもの***370g
・クーベルチュールチョコレート タブレット(カカオ分56%)※タブレットもしくは刻んだもの***70g
・無塩バター***30グラム
※リキュールを加える場合は、全体の5パーセントのリキュールを加え、生クリームを5パーセント減らします。
〈ガナッシュの作り方〉
①鍋に生クリームと転化糖を入れて沸騰させる。
②刻んだチョコレートの入ったボールに一気に①を加えて5秒ほど待ってからツヤのあるなめらかな状態になるまで、泡だて器で中心から円を描くように混ぜる。
③②が40度に下がったらバターを加え、ステッィクブレンダー(ハンディーブレンダー)でブレンダーの※音が静かになるまで混ぜる。
※ガナッシュが粒子レベルでなめらかになっていないときは、ブレンダーで混ぜたときの音が大きく、徐々に静かになります。
④用意しておいたバットもしくは型に流し込み、涼しいところで一晩ねかせて完成!
ポイント
・生クリームは40パーセントの場合油分が多すぎるためチョコレートとなじみにくいので35パーセントがおすすめです。
・生クリームが35パーセント以下の場合、ガナッシュの濃厚さを表現できず、逆に脂肪分が高すぎると分離しやすくなります。
・バターを①の時点で最初から加えると生クリームの脂肪分が高くなりすぎてチョコレートを加えた際に分離するので、生クリームとチョコレートをよく乳化させてからバターを加えます。
・転化糖をガナッシュに加えることにより、流動性のあるガナッシュクリームになり、保湿効果もあります。
また、転化糖を加えることで分離しにくくなるという効果もありオススメですが、一般的な砂糖よりも2割り増しの甘みがあるので、たとえば砂糖100gの場合は転化糖80グラムにします。
・ブレンダーで混ぜることについてですが、泡だて器で混ぜただけですと粒子レベルで混ざっていないので、ガナッシュが乳化してバターを加えた後、ブレンダーで撹拌するとより口どけのよいガナッシュが出来上がります。
ガナッシュを香り付けする場合の方法
ガナッシュに香りを付けたいときは、ガナッシュを作る前日から生クリームに香りを移したいものを入れて、香りを移す方法をとります。
バニラビーンズはサヤから取り出した種子とサヤを生クリームの中に入れておくだけなのですが、オレンジ、レモン、柚子などタンパク質分解酵素を持つものを生クリームに入れる場合には、そのまま入れてしまうと生クリームが分離するので、生クリームを一度沸騰させてから、オレンジ、レモン、柚子などの皮を摩り下ろしたものを入れて生クリームに香りを移します。
どの素材を使用するにしても、香りを移したい素材を加える前に生クリームを沸騰させておけば安心ですね♪