Toshi Yoroizuka MIDTOWNの和風モンブラン「浮島」
数日前に「スフレ・オ・ショコラ」を頂いてもう一度訪れたいと思っていた、東京ミッドタウンにある人気のパティスリー「トシ ヨロイヅカ」へ再び伺いました。
平日の14時ごろということもあり、15分の待ち時間でイートインコーナーに案内して頂き、前回訪問したときに気になっていた和風モンブラン「浮島」を注文しました。
アバンデセールは前回と同様に「さつまいもと白胡麻のスープ」ですが、今回は白ごまの香ばしいソースの上に「カダイフ」を細かくしたものがのせられています。
カダイフとは、中東とバルカン半島のお菓子の材料となる、サクサク食感の小麦粉で出来た細麺状の生地のことでして、フレンチの皇帝とも称される「ジョエル・ロブション」氏も、彼のスペシャリテ「ミルフィーユ~天使の髪をつむいで~」においてパイ生地の代わりにカダイフを用いていることでも有名な素材です。
「浮島」は2013年に行われたASEAN首脳会談の記念晩餐会のフィナーレを飾るデザートとして考案された和風テイストのモンブランです。
ふんわりとした抹茶のソースの中央には、シナモンを加えたサクサクメレンゲを土台にしてその上にホイップクリーム、粒餡、抹茶スポンジがのせられ、和栗のモンブランクリームが美しい曲線を描きながら覆っています。
モンブランのトッピングには、サクサク食感のカダイフ、ほうじ茶のアイスクリームがのせられ、頂点には浮島に浮かぶ三日月をイメージして作りられたという大きなココアのチュイルが飾られており、神秘的な雰囲気を醸し出しています。
予め仕込んである抹茶スポンジの中にホイップクリームと粒餡をつめて冷やしたものをクリームで固定しながらプレートの上に置きます。
見るからに美味しそうなフワフワの抹茶スポンジです。
和栗モンブランクリームで美しくおめかしします。
モンブランクリームを絞ってくださるパティシエの魔法のような手つきにみとれながら待ちます。
最後は、モンブランの周囲に抹茶のエスプーマをふんわりと敷き詰め、カダイフ、ほうじ茶のアイス、三日月のチュイルをトッピングして完成です。
「浮島」は、見た目がとても美しく神々しいほどに芸術的なデザートですが、お味もその外見に劣らないほど美味しい一品です。
香り高いシナモンのメレンゲは、和素材である抹茶と一緒に頂くと桜を連想させ、また濃厚な和栗のクリームとふわふわの抹茶スポンジ、ほとんど甘みの感じられないホイップクリームには柔らかい歯ざわり少量の粒餡が加えられており、西洋のものであったはずのモンブランが不自然さを感じさせないくらい自然な和テイストに完成されています。
抹茶の苦味が生かされたフワフワのソース、ほうじ茶のアイスと一緒に、水分を吸収してくれるカダイフも組み合わされており、様々な食材を使っているにもかかわらず、食材の絶妙なバランスを保っているゆえにまとまりがあり、デザートではなくフランス料理のメインディッシュを頂いているかのような気分になります。
「トシ ヨロイヅカ」では、他にも目の前でキャラメリゼしてくださるタルト・タタンやミルフィーユなど頂きたいメニューが沢山あるので、またの機会に是非訪れたいです。
お店情報
店名 Toshi Yoroizuka Mid Town (トシ ヨロイヅカ)
ジャンル
TEL: 03-5413-3650
予約:可当日(及び土、日、祝日はイートインコーナーの御予約はお受けできません。平日の御予約は承れます。)
住所:東京都港区赤坂9-7-2 東京ミッドタウン・イースト 1F
アクセス:
東京メトロ日比谷線・都営地下鉄大江戸線「六本木駅」徒歩5分。
東京メトロ千代田線「乃木坂駅」徒歩6分。
営業時間 :
[shop]
11:00~21:00
[salon]
11:00~22:00(L.O.21:00)
※火曜日はサロンのみの営業 (テイクアウトは休み)
定休日: 無休
駐車場:有(「東京ミッドタウン」駐車場(有料))
ホームページ: http://www.grand-patissier.info/ToshiYoroizuka/index.html