三国温泉「荒磯亭」の朝食
「荒磯亭」では、近隣の吟味された食材を使ったお料理を提供してくださいます。素材ひとつひとつが新鮮で味わい深い上品な朝食です。
朝食は、福井県産こしひかり、お漬物、味噌汁、サラダ、牛すじと里芋の炊き合わせ、ハタハタの干物、黒胡麻の絹豆腐、春菊の白和え、温泉卵、小鯛のささ漬け、花らっきょうの酢漬け、さばのへしこ、きゃら蕗の佃煮、つみれ鍋です。
「鯖のへしこ」とは、鯖を粕漬けにしたものを薄くスライスして笹巻き寿司にしたり、お酒やと一緒に頂く福井県の郷土料理のひとつである伝統的な保存食です。一切れでお茶碗一杯のご飯を頂くことができそうなくらいの塩分と味の深みを持った食材です。「小鯛のささ漬け」程よく甘酢につかっており、福井県の名品である「花ラッキョウ」も新鮮なため色が白く半透明でシャキシャキした食感のとても美味しい一品です。たっぷりの黒ごまが練りこまれているお豆腐は、濃厚なカスタードプリンのようにクリーミーな食感のこだわりの一品です。
「つみれ鍋」は美味しいお出汁が染み渡ったほっこりした気持ちになる一品。たっぷりのお野菜が嬉しいです。
「コシヒカリ」と聞くと新潟県というイメージがありますが、コシヒカリの発祥の地は「福井県」とお聞きして驚きました。「荒磯亭」では、福井県の中でも寒暖の差が大きく、お水もきれいな「奥越前柿ヶ島地区」の農家さんから直接仕入れたお米を土鍋で炊いてくださいます。お米の粒が大きくつやつやとしていてこの上なく美味しい白米です。
越前のほんのり甘みのあるお塩を白米にパラパラと少しだけふって頂くと、お米の甘みが引き立ってより一層美味しく感じられます。
昨日の夜ご飯に引き続き、朝食も一つ一つの素材を生かした非常に美味しいものでした。温泉も心地よく、お料理も大変美味で、仲居さんも控えめなお人柄ですが素朴で心をこめて接してくださり、とても落ち着いた気持ちで過ごすことができる「荒磯亭」はとても素敵な旅館です。